Raspberry Piでステッピングモーターを制御してみる!(ハードウェア編)


■コンピューターでモーター制御


「ある物」を作りたく、まずRaspberry Pi(ラズベリーパイ)で実験的にモーターを動かすことにしました。

私はこれまでコンピューターでモーターを制御したことがなく初めてです。

モーターと言えば自分がまだ小学生の頃模型用のモーターに乾電池をつないで回したり、発電機にして遊んでいたくらいですね、大昔の話しです。(笑)


コンピューターで制御できるモーターの種類としては、「DCモーター」「サーボモーター」「ステッピングモーター」などがあります。


作りたい「ある物」が、そこそこ高度に制御しなければならないものなのでサーボモーターかステッピングモーターかなりますが、サーボモーターで高トルクで高精度なものとなると高価で大掛かりなものになってしまうので今回はステッピングモーターを選択しました。


■ステッピングモーターとは?


正確な位置決め運転を制御して実現できるのがステッピングモーターです。

正転、逆転、速度制御、角度制御などパルス信号によって正確に制御できるモーターになります。

ただ電源のオン・オフではなく、パルス信号で制御するしなければなりません。

コンピューターから利用するとなると専用のドライバー回路と制御が必要になりそこが使用上のネックとなります。

また、モーター用外部電源も別途必要です。


↓はステッピングモーターの動きを分かりやすく図にされたもの。

↓スイッチS1~S4をスイッチングするとローターが回転します。


Wikipediaより


因みに、日本ではステッピングモーターと呼ばれていますが、海外ではステッパーモーター(Stepper Motor)と一般的に言われているようです、何故でしょうか?



■ステッピングモーターをアマゾンで買ってみた!


まずはステッピングモーターですが、アマゾンにいくつかあったので安価で良さそうなものを買ってみました。


届いたのがこちら↓

価格は1,199円でした、お手軽!!


入っていたものは↑だけで説明書も付属していません、(不)親切ですね。

買ってみたのは良いのですが、本当に動かせるか不安になってきました。


■Raspberry Pi用のステッピングモータードライバー


さて、モーターよりも肝心なのがどのステッピングモータードライバー(基板)を使うかです。

しかし、流石にサーボモーターの製作記事はWEB上に沢山ありますが、Raspberry Piでステッピングモーターを2個同時制御するもので自分が思うような記事が今一つありません。


Arduinoを使ったステッピングモーター事例は山程あるのですが、Raspberry Piにはステッピングモーター制御は少々苦手なようです。



■Adafruit社製「DC and Stepper Motor HAT for Raspberry Pi」発見!!


いろいろと調べているとAdafruit社様からラズベリーパイ用DCモーター&ステッピングモーター基板が発売されているじゃないですか!

Adafruit社の英語のWEBサイトでスペックを調べてみると、4つのDCモーターか2つのステッピングモーターが同時制御できるようです、しかも内部的にはI2C通信でコントロール。

スマートでインテリジェントな使い方のできるステッピングモータードライバーを探していたので自分にとっては正に打って付けの製品です。


↓がメーカーサイトです、何故かリンクが貼れないのですが。

https://learn.adafruit.com/adafruit-dc-and-stepper-motor-hat-for-raspberry-pi/overview


■日本語の使用事例サイトが無い。。。


しかし、「Adafruit DC and Stepper Motor HAT for Raspberry Pi」を使った日本語の文献がWEB上に見当たりません。

ステッピングモーターを扱うのが初めての私にとって参考になる日本のWEBサイトが無いのは、なかなか敷居が高い代物です。

日本人でこの基板を使った製作記事をブログで紹介するのは私が初めてかもしれません。


では、駄目元で購入し先人を切ってみたいと思います。



「Adafruit DC and Stepper Motor HAT for Raspberry Pi」は↓で購入しました。




■「Adafruit DC and Stepper Motor HAT for Raspberry Pi」到着


ヨレヨレな袋に基板は表裏逆に入れられ裏のシールも逆さまで、

ザッツ(雑)アメリカンな雰囲気で到着です。

入っているものはこれだけです、こちらも説明書などは何もありません。。。


では、部品をハンダづけしてゆきましょう。

表はこんな感じで、配線端子は窮屈で若干歪んだ状態での取り付けとなりました。


では、Raspberry Piに実装してみます♪


■なんと! ヒートシンクに当たって取り付けが。。。(笑)


Adafruit DC and Stepper Motor HAT for Raspberry Piのせいでは無いのですが、

Raspberry Piの背が高いヒートシンクに干渉して斜めになってしまいコネクターが挿せない。

いきなり暗礁(ヒートシンク)に乗り上げてしまいました。。。

真横から見ると一目瞭然。


しかし、気にせず無理やりRaspberry Piのヒートシンクをペンチで切って高さ半分に。

スッキリしました~(笑)

スペーサーも取り付けて実装完了。

Raspberry Piになんとかやっと取り付けることができました~


■回路と配線の確認


しか~し、ステッピングモーターに取説も図面も付属してないのでどうしよう。

ということでモーターの型番でググってみると、ありましたPDFの資料が。


BLK(黒線)がM1+

GRN(緑線)がM1-

RED(赤線)がM2+

BLU(青線)がM2-


BLK(黒線)とGRN(緑線)間、RED(赤線)とBLU(青線)間をテスターで測定したところ、30Ωの抵抗値があったので間違え無いようです。


↓が接続図です、fritzingで書きました。


↓同じく回路図。


■配線実施!!


では、回路図通りに配線してみます。


モーターのコネクターに付属のケーブルを接続。

ケーブルをよく見ると赤線と緑線がクロスしていますね。


↓はラズベリーパイに載せたステッピングモーター基板とステッピングモーター、

そしてDC12Vのスイッチング電源です。

なんとかAdafruit DC and Stepper Motor HAT for Raspberry Piの組み立てと配線が完了しました!





これでステッパーモーター実験用ハードウェアの完成です。

次回はソフトウェア編になります。

さて、ステッパーモーターを無事に動作させることができるのか?


ICT&電子工作、諸々の備忘録(仮)

プログラミング、電子工作、Raspberry Pi、IoTなどなど。 コンピューター活用、応用技術など、勉強しながら徐に記してゆきたいと思います。